ご挨拶
日本医用画像工学会 会長 縄野 繁
千葉大学フロンティア医工学センター教授 羽石大会長により、第35回日本医用画像工学会が千葉で開催されます。
本学会は医用画像や医用画像処理を中心テーマとして、画像診断医や内科系、外科系医師、放射線技師、さらに医用画像を研究テーマとする工学系、情報系学科の研究者、医用画像に関連した企業の方々などが集う学会です。医工連携のもと、医療における臨床利用を目指したすばらしい研究が多数発表されると信じております。
さて、2001年の予備コンテストから開始されたCADコンテストは、今回の大会をもって終了になります。腹部CT画像から自動で臓器抽出を行い、多時相画像を利用して腫瘍検出を行う腹部CT・CADを、世界に先駆けて日本の工学系の先生方に開始していただきたく、私が半ば強引にコンテストというやり方で始めました。また、コンテストだけでは病態の理解やプログラムの進歩が進まないと考え、年に数回CAD勉強会も行ってきましたが、非剛体レジストレーションを含めた基本的な腹部画像処理は研究者が誰でも扱える時代になり、当初の目的は達成されたと考えています。15年間という期間はあっという間でしたが、協力していただいた多くの方々にこの場をお借りして感謝申し上げます。
参加者のアイデア、緻密な研究発表とディスカッションが明日の技術に繋がる大会になることを大いに期待しています。
第 35 回日本医用画像工学会大会 大会長 羽石 秀昭
JAMIT第35回大会の大会長を仰せつかりました。千葉大学での大会開催ははじめてです。一般演題のセッションでは、医用画像工学に関する最新の研究成果を発表していただきます。近年では最多の117件の演題が集まり、大いに盛り上がりが期待されます。また、チュートリアル講演、特別講演、シンポジウム等を企画しました。特別講演では産業技術総合研究所の池原譲先生から超1000nm近赤外波長域のイメージングと利用技術についてご講演いただきます。また、チュートリアル講演では現在非常に注目を集めているディープラーニング関係で3演題を予定しています。さらにシンポジウムとして「IoT時代の医療・ヘルスケア」、「バイオイメージングの革新的技術開発『共鳴誘導で革新するバイオイメージング』」、「医用画像工学におけるスパースモデリング」など、それぞれ産業界や学術界でのホットなトピックを取り上げました。参加される工学系研究者や企業技術者、医療機関関係者、学生など、いずれの方にも関心の高いテーマを設定できましたことをうれしく思います。
また、例年どおりCADコンテストを2日目夕方に実施します。このコンテストは今年が最後の開催となります。同じく2日目の夕方には,フロンティア医工学センターの見学会を開催しますので関心のある方はぜひお立ち寄りください。さらに2日目の夜には懇親会(無料)を予定していますので、ぜひ多数のご参加をお待ちしております。
末筆ながら、大変ご尽力いただいたプログラム委員長の名古屋工業大学本谷秀堅先生はじめプログラム委員の先生方、各種のご協力とご支援をいただいた業務委員の皆様,常任幹事の皆様に感謝申し上げます。